因果応報 [占い]

どちらかと言えばネガティブな意味で使われるこの言葉。

先日、初老の女性が見え「私の開運期はいつですか?」という質問をされました。
聞けば今まで、年老いた両親の面倒を看てきたので、開運期が来れば因果応報で幸せになれる、とのことでした。

もともとは仏教用語ですが、とは種、とは結果のことです。
確かに、悪いことをすればその報いを受ける、という戒めは仏教でなくてもそう言われています。その理論からいけば、良いことをすれば良い結果がもたらされる…と考えるのも自然なことでしょう。

しかし、仏教では「悪いことをすれば罰を受けるのは当たり前」そして「良いことをするのも当たり前」と説いています。
それでは、悪いことをしなければ罰が当らない、というのは分かったけど、良いことをしても期待できないなら、良いことをするだけ損、と思う人もいるかもしれません。
でも、良いことをし感謝されたなら(されなくても)、それだけで幸せな気分になれます。それだけで十分良いことの報いは受けていると思います。

しかしインド哲学には「無因無果」という言葉もあります。
良いことも悪いことも、因も果も関係なく、起こるときは起こるという考えです。

「ムトゥ 踊るマハラジャ」という映画でも

富、名声、病気…それらはこちらが望まなくても向こうから勝手にやってくる…みたいな歌を歌っていたと思います(うろおぼえですが)

また、世の中の事、全てが因果応報で説明がつくのなら、「不条理」とう言葉は存在しなかったでしょう。
たぶん、どちらも存在するのがこの世の中でしょうけど。



さて、冒頭の女性ですが、良いことが起きることを期待して善行を施しているなら、それは信仰心ではなく射幸心です。

開運期が来てもあまり期待できそうもありません…。
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マイン

私も自分のブログで因果応報について記事にした事があります。
因→種を蒔く→即結果(報われる)という事のように考えられているような気がしますが、種を蒔くなら水やりや土を肥やす事が必要であり、因と縁の両方が無ければ果は無いというのがいわゆる仏教の考えらしいのですが。。。といっても、実は仏教にはあまり詳しくないのです汗^^;

ムトゥ踊るマハラジャの主演俳優ラジニカーントの映画は笑える&道徳的で大好きです。
おすすめはダルマドゥライという映画なのですが、兄を利用する事しか頭に無い性悪弟2人に尽くし殺人の罪まで喜んで着せられる兄の役をラジニが演じているのですが、本当に面白いです。
DVDが入手困難なのが悔やまれるところですが、バカバカしい&とてもためになります。


by マイン (2010-09-10 23:27) 

Tarot-Reader

>種を蒔くなら水やりや土を肥やす事が必要であり、因と縁の両方が無ければ果は無いというのがいわゆる仏教の考えらしいのですが。。。

どんな種でもそうですよね。
ただ悪いことをする人というのは、ウソにウソを、罪に罪を重ねていきがちなので、結局悪い種は実を結びやすいのでしょう。


「ダルマドゥライ」DVDが手に入りにくいんですね…。機会があったらぜひ見てみたいです(≧∀≦)
あんまりインド映画って見たことないんですが、華やかでいいですよね。
by Tarot-Reader (2010-09-11 00:04) 

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